永遠と自動手記人形 ヴァイオレットエヴァーガーデン映画感想【ネタバレあり】

 どうもこんにちは、お久しぶりです。約半年になりますね。碧麒麟です。遊んでたわけじゃないんですよ?ホントに。体の方を少々壊していただけです。皆さんも是非、気を付けて。

 

 というわけで、今回はヴァイオレットエヴァーガーデン外伝「永遠と自動手記人形」を観に行ってきました。圧巻の映像美、そして作りに作りこまれたシナリオ、世界観を見事に表し切った音楽。本当に素晴らしい作品でした。

 

~本編あらすじ~

 孤児として拾われ、幼少期から戦争の武器として訓練された名もなき少女は、上官である「少佐」にヴァイオレットと名付けられ、戦争以外の普通の人間的な面で様々なことを教わるようになる。しかし、戦争末期に砲撃により、ヴァイオレットをかばい、少佐は瀕死に陥ってしまう。その少佐が残した「愛してる」という言葉が何なのかを知るためにヴァイオレットは自動手記人形・ドールとして働くことを決意する…

 

~表現について~

 まず、まぁなんといっても綺麗。光の表現、水の表現、瞳の美しさはさすがは京都アニメーションさんだなといった感じでした。引きの絵も非常にバランスが整っていたりと、ホントに細部までこだわっているのを感じました。それだけでなく、演出も非常に凝っていて、冒頭の手紙をもって船に乗るテイラーのシーンではテイラーの目元だけや、首から下しか映さず、全体でとらえるときは後ろ姿や、帽子で表情を分からなくさせるなど、この時テイラーの全貌どころか名前すら知らない我々観客に物語のキーとなる謎の少女という印象を植え付けるための沢山の技がありました。そして、それはちゃんと機能していました。それから、ちょくちょく挿入される鳥の描写は場面の転換だけでなく盛り上がりのクライマックスに用いられることが多かったのですが、最後の方で、テイラーとエイミーが二人で鳥を見る回想シーンがあり、なるほどと思わせられました。この二人は普通の人より、はるかに厳しい生活で、共有した思い出も数少ないからこそ、この「鳥」という存在を、それを「見つめる」という行為の意味を大きくできたのだなと思います。

 また、映像美や、描写について先ほど感想や分析を述べさせていただいたのですけれど、音の演出も素晴らしく、凝ってるなと感じた部分が多々ありました。例えば足音なんかは対象が遠くに行くにしたがって音が小さくなるだけでなく、響きも減って、次第に軽い音になったりだとか、ヴァイオレットの手が動くときは金属同士がぶつかりこすれる音などが邪魔にならない程度に、しかし確かに入っていたりして、本当に感動しました。

 

~内容について~

 この映画は、姉妹愛をメインに据えています。が、それだけじゃなく、エミリーの過去の生い立ちと現在の境遇のギャップに苦しみ、見失った生きる意味を、生きる意志を持つように成長する場面があったり、テイラーはテイラーで見つけた自分の夢をかなえるために努力する場面があったりと葛藤や成長といったところにも焦点が当てられているなと感じました。だからこそそういった葛藤を乗り越え、イザベラとして生きることを決めたエミリーがテイラーに出した手紙のことを思うと涙が止まりません。そしてそれを受け取ったテイラーが夢を見つけ、かなえるために努力し、長い年月をかけて、お姉ちゃんであるエミリーに当時からの変わらぬ愛を伝えた場面で初めて副題の「永遠」というテーマが生きてきたときは本当に鳥肌が立ちました。あのシーンは涙なしには見れません。たとえ血がつながってなくても、たとえそれがとても短い時間であったとしても、姉妹として過ごした時間や、思い出、その愛は本物であり、永遠なのだと感じさせられました。このヴァイオレットエヴァーガーデンという作品では様々な愛の形を教えられます。

 

~その他感想~

恒例の感想タイムですが、マジで言葉じゃ語りつくせません。それぐらい、深く素晴らしい作品でした。映像美はもちろんずっと注目されてる作品なので、そちらも素晴らしいのですが、何よりも内容が深い、そしてキーポイントがたくさん張り巡らされているので見ていてとても引き込まれますし、何よりそれがあるタイミングですっと府に落ちる。それが何より気持ちよく、そして感動につながるのだろうなと思います。あと悠木碧さん、めちゃくちゃ可愛かった。すんげぇ可愛かった。どこで徳を積んだらあんなに可愛くなるんですかね…しかもキャラクターに違和感を全く持たせない。最高だった。(※ブログ主は重めの碧ちゃん推しです、ガンガン推しフィルターかかってます。)あとスーツ(?)姿のヴァイオレットちゃんの立ち姿。なにあれ。ズルでしょ。めちゃくちゃかっこいいし超似合ってるし美しさの塊みたいな、なんかもうね。すごい。あれはマジで一回観に行ってほしい。舞踏会(?)の一幕なんですけど、マジでしんどかったです。パートナーのエミリーとの身長差がこれまた尊い。百合オタなんです許してください。

 

~あとがき~

 今回も拙文に目を通していただきありがとうございました。え?前半の考察パートと後半の限界オタクパートの温度差がひどくて風邪をひきそう?体を暖かくしてゆっくりお休みしてください。さていかがだったでしょうか?もういちど観たくなったとか、まだ観てないけどこれで観に行きたくなったと思ってくださる方がいればうれしく思います。私もまだ見つけられてない小ネタなどを探しにまた観に行きたいです。正直素直に楽しんでばかりだったので…

それから、前回の告知詐欺になってるの今更気づきました、御容赦ください。ではまたどこかでお会いしましょう。時間もできたので比較的更新していきたいですね。それじゃあ、また。